拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

差異と反復

引っ越し等々の作業で多忙を極め、この2週間ほどまともに本を読んでいないのだが、注文した本はどんどん届く。
ドゥルーズ『差異と反復』の財津訳が届いた。英訳と仏語原著はまだ。
英訳は昔筑波の院生だったころに一部分を読む必要があってかじったのだが、当然全部など読み切れるはずもなく、放置プレイ。邦訳にふれるのは今回が初めて。
《反復》っていうんだから、グールドの「ゴルトベルグ変奏曲」だろと思ってCDを探すが、てんで見あたらないので、ミロスラフ・ヴィトウスの『Universal Syncopations』を聞きながら、ドゥルーズの「反復と差異」(イントロ)と「差異と反復」(結論)を流し読みする・・・つもりだったが、眠くて2時間でやめた。
しかし、2時間たらたら読んだ印象では、やっぱりサイードの元ネタ本であることは明々白々。ドゥルーズキルケゴールニーチェを使いまくって《反復》《差異》を変奏しているのにインスパイアされて、サイードは『知恵の七柱』、『夢判断』(この邦題の方がすき)等々の文学作品で《反復》もとい《さまざまな始まり》を語りまくったのだろう、云々。
これは今年の夏休みの宿題か。