拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

泥縄でスペンダーの勉強中

11月アタマにアメリカのピッツバーグでスティーブン・スペンダーについて話をするので、泥縄で勉強中です。Journals 1939-1983を買ったりとか(徳永暢三訳で『スティーヴン・スペンダー日記 1939ー1983』というのが出ていた)、雑誌Encounterについての論文を読んだりとか、もっとはやくやっておけよと自分に突っ込んでおります。ピッツバーグでは1958年の日本での講演旅行(特に広島)でのスピーチを話題にするわけですが(ウォーホール記念館も観てきたい)、そのためJournalを読んでいると、また型にはまった一週間だのなんだの文句を書いていたり、広島平和記念公園についてこれはshrineとしてよくできているとか書いていたりと、それなりにおもしろかったりする(講演としては京都のものが印象に残ったようだがーー会場がすし詰めで、しかも講演の翻訳に2時間かかったとかという理由)。
本当は、この講演旅行のスポンサーとその意図、その中でのスペンダーの広島講演(被爆した広島で『荒地』と『ユリシーズ』を語った一方、"occasional poetry"は批判しているーー大雑把にいって反共リベラリズムということだろうか)の意味を考察する必要があるわけで、これはいずれ論文にしたいが、まあ今回は資料紹介と考察少しができれば御の字だろうかとも思い始めた今日この頃。
チケットを買って出張届けを提出、パスポートを確認したら、もう2年以上も国外に出ていないのには驚いたのでした。