拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

新学期の授業のネタ

3年前位だったか、春期(筑波大学も今は2学期制になっています)の授業で、私が学生と一緒に読みたいという著作を一緒に読んで議論するという授業をやっている。4月からのその授業のリイーディング・リストには以下の著作が含まれる(予定)。予定、なのは、受講予定の学生の希望も聞いてリストを決めるから。
(1)

(2)(3)
「世界内戦」とわずかな希望〜伊藤計劃・SF・現代文学 (TH Series ADVANCED)

「世界内戦」とわずかな希望〜伊藤計劃・SF・現代文学 (TH Series ADVANCED)

(4)
コンラッド短篇集 (岩波文庫)

コンラッド短篇集 (岩波文庫)

(1)は、単純に学生の多くは小笠原諸島硫黄島とか知らないだろうし、私も詳しくないから読みたい。(2)はハリウッドのディザスター映画におけるマイノリティ表象の問題について、目が鱗だと思うので。(3)は、伊藤計劃を読むことと絡めないと厳しいかも、ですが、今の状況を鑑みるに、特に表題エッセイは読むべきではないかと。(4)は、流浪の民(人事ではない)について考えるなら、コンラッドの、特にこの短篇集に入っている「エイミー・フォスター」こそ読むべきかな、と。
しかしこうならべてみると、(1)とからめてジャック・ロンドンJohn Barleycorn (1913)ーーアルコール中毒者としての自伝、としてではなく、小笠原をも含めた太平洋の放浪者物語としてーーも読みたいような気もする。