拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

最近読んだ本やマンガなど

昨年は涼宮ハルヒシリーズの原作とアニメとマンガを10年遅れで読んだ・観た。今年に入ってからは20年ぶりくらいにエヴァのテレビシリーズ&旧劇を観た→新劇も観た。これは「最近読んだ」じゃないけど、備忘録として。
ハルヒについてはこの論集のハルヒ論が「ジャンルの抗争」(抗争ということばは使っていなかったとおもうけれど)について論じていて、なるほどと納得した。(ジャンルの拮抗から見えてくる潜在力みたいな話を期待してしまった私は古いジェイムソン読者ということになると思う。)

4月になって時間は確保しづらくなったが、授業の予習のあいまにこれを読んだ。
鉄腕バーディー EVOLUTION 13 (13) (ビッグコミックス)

鉄腕バーディー EVOLUTION 13 (13) (ビッグコミックス)

無印は全部読了、Evolutionも漫画喫茶で読んでいて、たぶん2011年まで読んでいたはずなのだが(あいまい)、連邦軍と地球(アメリカと帝国残存勢力)との戦いが始まってしまった!どうなる!というところで読むのをやめていた。そういえばどうなったんだろうと今回13巻を読んだら、この「打ち切り」はないだろと驚いた…。きれいに終わったのはじゃじゃグルが最後ってことになるのか(私が帯広にいた頃の話!)。
というわけで、先週はこれを読んだ。ヴァンパイア探偵物ということで、これはまだ序盤戦だから、これからしばらく楽しめそう。
あとは、これも20年遅れてCLAMP作品をボチボチと。たぶん『ちょびっツ』はすでに読んでいたのだが、CCさくらについては原作もアニメも読んで・見ていなかった私。昨年、CLAMPで卒論を書いた学生が近くにいたから(私は指導していない)、気にはなっていた。というわけで、時間のある時にアニメをボチボチ見る予定。
もう一点。ごく最近、ド・マンの『盲目と洞察』収録の有名論文「時間性の修辞学」(The Rhetoric of Temporality)、これの特に最後のスタンダールパルムの僧院』論の重要性に気がついた。これは知人のメールのおかげなのだが、ここを読んで戦争の表象と大岡昇平を思い出さない私はダメってことでした。20年前にこの箇所を読んだ時は、なぜここで『パルムの僧院』?だったのだが、これは要するにスタンダールの『赤と黒』しか読んでいなかったことと、あとは「日本」という文脈でものを考えることをしなかったことが関係あるだろう。
Blindness and Insight: Essays in the Rhetoric of Contemporary Criticism (Theory and History of Literature)

Blindness and Insight: Essays in the Rhetoric of Contemporary Criticism (Theory and History of Literature)

パルムの僧院 (上) (新潮文庫)

パルムの僧院 (上) (新潮文庫)

レイテ戦記 (上巻) (中公文庫)

レイテ戦記 (上巻) (中公文庫)

大岡訳のパルムの僧院Kindle版があるのは知らなかった。というわけでポチった。