拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

『英語青年』12月号

佐藤良明「未来のために、イマジン」を読む。
「なぜ『英語青年』は続いているのか?答は明白でしょう。[われわれ]を囲い込むブラケットが、時代を超越して(時代から見放されて?)、いまだに保身の機能を果たしつづけているからです。」「よく練ってあるからこそ、すうーっと入れる文章。平易な単語で、ふつうの学生を引き込む文章。ボクラは文学がダメダとは考えませんでした。」「『英語青年』の紙面づくりに毎月費やされている[われわれ]の努力を振り向ければ、(「ふつうのことをふつうの英語で発声できるようにする身体トレーニング」は)できない話じゃない。」
佐藤さんの言いたいことはとてもよくわかる気がする。彼と柴田さんのグループは_Universe_をまがりなりにも創り上げたわけなので、こういうことを書く資格はある。しかし、斎藤さんに「勇気」を持て、有言実行しろと書いたのは、なかなかなものだ。来月号以降に斎藤さんから反応があるだろうか、期待したい。
さて、私は、スーパー中学教師の中嶋洋一さんの著書&DVD、中学生の作品集、あるいは「達人セミナー」のビデオを見て徹底的に打ちのめされ、そして奮起した人間なので、佐藤さんが言うところの「努力」は報われるだろうという希望は捨てていない。実際、3年ほど前、ある意味やけくそになって、学生に英語で自由に作品を書かせたことがあるのだが、玉石混淆、実に面白かった。爆笑したのもあったし、泣けるものもあった。ただ、添削と採点で文字通り体調を崩して、それ以来結局やっていないのだが。
私なら、Penguin Readers程度のものをザクザク読ませて、自分の表現したいことを表現できるフレーズ等々をストックさせて、何か一本creative writingをやらせるというのがいいような気がするな。そしてそれを添削&評価する(これが難しい)と。その時、学生が"creative"になるような、刺激的なコンテンツを提供することはまさに[われわれ]が得意とするところであるはずだし。私も有能な院生にTAとして手伝ってもらえるような環境だったらもう一度チャレンジしてみたいとも思うのだが・・・。ただ、学生にcreative writingを求めるのだから、私自身(あるいはTAも)、泥にまみれてcreative writingをやってみせなきゃダメだよな。これこそ佐藤さんがいうところの「みずからコートに上がる」ことだよな。