拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

雑感

博論の単行本化のために「序論」をほぼ書き下ろすことになったのだが、これが結構大変で、3日ほど前から呻吟している。しばらく苦しむのだろう。 * ところで、昨日、日本英文学会のニュースレターが届いた。一度帯広に届いて、それがこちらに回ってきたのだ…

大学説明会に親なんか来るな

今年は赴任したばかりなので仕事は回ってこなかったのだが、暑い中、学生も教職員も大変だ。 それはそうと、「大学説明会」にやたらと親がやってくるっていうのはどうなのか。いや、今日の出勤途中のバスにやたらと乗っているんですよ。 百歩譲って卒業式に…

『(見えない)欲望へ向けて』

をうしろから読んで、早速抜粋。「なぜクィアか?」という問いへの答えその二。 もう一つ付け加えるべき答えは、クィア批評は、そこに快楽があることを自認している政治批評だから、というものだろう。古典文学のもつさまざまなイデオロギー性への批判が、研…

Discovery号打ち上げ成功

昨日は久しぶりにTVに釘付けになってしまった。燃料タンクをjettison(放出、切り離し)したあと、ふわーっと画面上部に上昇してゆくジンベイザメのようなディスカバリー号は格好良かったなあ。 以前ここにも書いたかもしれないが、スペース・シャトルかエ…

『(見えない)欲望へ向けて』抜粋、Discovery号打ち上げ成功

出版記念カキコ

といっても私の本ではない。(見えない)欲望へ向けて―クィア批評との対話作者: 村山敏勝出版社/メーカー: 人文書院発売日: 2005/07メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 50回この商品を含むブログ (28件) を見るid:toshimさんの新著。はまぞうではまだ画像は…

中野好夫集

2学期(筑波は3学期制なのだ)は中野好夫の話を講義でやるので、筑摩書房の『中野好夫集』を最初から読み始めている。再々読かな?4回目くらいかな? 戦時中の英米文学者の問題をやるとき、「私は戦争に協力しました」と繰り返すこの人の文章が念頭にあった…

文化颱風ではどうだったのかな

3月まで住んでいた40年ものヴィンテージ官舎は雨の音がバリバリと聞こえたので、家の中に引きこもっていても雨の強さが分かったのだが、今住んでいる25年もの官舎だと雨の音があまり聞こえない。で、外に出てみると、かなりの豪雨。今日は大学の事務も休みだ…

筑波大、学群再編

筑波大が学群再編 第1〜第3学群は廃止 2005年07月21日19時42分 筑波大学(茨城県つくば市)は21日、新たな学群・学類制度を07年春から始めると発表した。 同大は学部ではなく、理系文系にまたがる分野を総合的に学ぶ第1〜3の学群と、医学、体育、芸…

Graham Swiftの小説

はまぞうでは洋書は出ないのだな。 The Light of Dayが届いたので、家で暇な時に読むことにする。が、FW第一部最後を読み切っていないので、しばらくは暇はない。逃避してはいけない。

アイヌ語地名リストと格闘する

柳瀬さんは少なくともこの地名辞典角川日本地名大辞典 (1) 北海道 (全2冊)作者: 竹内理三出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1987/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る舐めるように読んでいたと思う。もちろん根室市周辺のアイヌ語地名への…

Finnegans Wakeを読む

柳瀬訳のアイヌ語地名についてはとりあえずリストアップしたので(訳語の検証はこれから〔難儀するであろうな〕)、柳瀬さんがアイヌ語地名使いまくりの第1部最後を、柳瀬&宮田訳と電子辞書を横に置いて、じっくり読み始める。 これ、例えばサンスクリット…

根室市観光協会HP

http://www2.marimo.or.jp/Nimuoro/index.html 釧路経由で根室に行ってみる予定。 「野付」「風連」「根室」は、頭では分かるけど、土地勘がない。釧路市周辺は数回行っているので土地勘があるのだけれど。 「あれ、あんた帯広にいたんだから、北海道の東部…

つくば市は震度4

震度5強のところもあるとか。ここつくば市並木でも結構ゆれましたが、特に問題なし。 ただ、都心は鉄道が止まったりして大変なようだ。

夏といえば

夕張の親戚から送ってもらう夕張メロン。すでに一個を平らげた。はっきりいって、無茶苦茶うまい。 よく見ると、平らげたメロンは黄色いが、まだ食べていないメロンは、青い。もう少し寝かせて熟成させないといけないのだ。 夕張メロンはこちらのデパートで…

雑記

根室の人

柳瀬尚紀さんは高三まで根室にいたんだそうだ。ここからいきなり早稲田大か。いろいろ大変だったんだろうな。 ぼくなんか、自分の日本語はちょっとでたらめじゃないかなという意識がずっとあるんですね。北海道の東のはずれ、根室で生まれて高校三年まで根室…

... and beyond

・・・とかなんとか書いていたら、id:toshimさんから「多様で、複数の中心をもち、異質な者どうしの議論に開かれたグローバルな公共圏に呼びかける」(裏表紙から)という以下の本が届きました。多謝!テロルを考える作者: スーザン・バック=モース,村山敏勝…

土着主義と普遍主義

などという問題設定もどうかと思うのだが、台湾で日本語(と英語)について考えた後、以下の二人の著作を読んで、いろいろ考えている。沖縄文学という企て―葛藤する言語・身体・記憶作者: 新城郁夫出版社/メーカー: インパクト出版会発売日: 2003/10メディア…

人間ドック

脂肪肝であるので、減量しなさい、減量すれば完治するから、とのこと。わかっちゃいるけど、であります。 月2キロ減を目指しましょうって、これ相当つらいな・・・。 カロリーゼロの合成ステーキや合成ラーメン(松本零士の漫画みたいだ)、合成かっぱえび…

宮田恭子編訳『フィネガンズ・ウェイク』

柳瀬訳が偉業であるのは認めつつ、難解だと敬遠されがちなこの作品を「いかに分かりやすい日本語に訳すかに意を用いようと考えた」(673頁)とのことだが、そもそもこの作品を難解だと敬遠する人は、この作品とずっと無縁でいいんじゃないか、とちょっとだけ…

夕張の人口

私は北海道の夕張市、炭坑の街で産まれた。これは1968年。で、この年をさかのぼること7〜8年くらいが夕張市の人工のピークだったらしく、母によれば12万人にぎりぎり届かなかった、ということだったようだ。昭和でいうと35年だ。(今は1万2千人…

おじさんと台湾

一月早くお盆の帰省、というか父親の七回忌で札幌で過ごしていた。写真は弟夫婦の子供。よくしゃべり、よく動く。子育ては大変なのだなあ、しかし楽しいのでもあろうなあと思う。 「はじめおじさん」はこの子に新幹線の300系と500系と700系の碍子の…

「寿岳」という名前

国語学者の寿岳章子さん死去 2005年07月14日12時55分 国語学者でエッセイストの寿岳章子(じゅがく・あきこ)さんが13日午後4時13分、肺炎のため死去した。81歳だった。自宅は京都府向日市上植野町浄徳10の1。 英文学者、寿岳文章氏の長女として京…

カンフー・ハッスル&アストロ球団

先週、台北市内からバスで中正国際空港へ向かうバスの中で、無茶苦茶強いカンフーおじさんに実質殺された若いあんちゃんがなんだか仏だか神様だかの力で超人として復活して、敵役のオッサンに成層圏まで吹き飛ばされたものの、大気圏突入の摩擦熱と風圧でそ…

原住民電視

さっき、NHKのBS1で、台中でも話は聞いていた「原住民電視」の特集をやっていた。 多文化主義の称揚は大陸との差別化である云々のウラもあるとのコメントもあって、それは陳政権も年間10億円を使って24時間放送するというわけだから、ウラがあって当然な…

グロテスクな教養、宮田版『フィネガンズ・ウェイク』

グロテスクな教養 (ちくま新書(539))作者: 高田里惠子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/06/06メディア: 新書購入: 8人 クリック: 222回この商品を含むブログ (139件) を見る高田さんの前著には図星をつかれたような気がしてずいぶん取り乱したと同時に…

寄贈本

越境のアヴァンギャルド作者: 波潟剛出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2005/06/28メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る波潟さん、thanks! それにしても、この表紙を見て「さあ逝こうか・・・」のAA(↓)を思い出す私はもう頭が…

ずーっとひとすじにおわりのいとしいえんえん

最後のアナ・リヴィアの言葉の美しさとすごさを、やっと届いたフェイバー&フェイバー版を参照しながら確認し終えた。満足。 彼女は、男女たちの植民戦争や性的暴力やその結果を水というか川に流してしまうものとしてではなく、「忘れて!覚えていて!」と訴…

筑波大助教授殺害:「悪魔の詩」翻訳者刺殺、時効まで1年

事件について語る五十嵐雅子さん=東京都港区で、土屋渓写す 小説「悪魔の詩」の翻訳者で筑波大助教授の五十嵐一(ひとし)さん(当時44歳)が91年7月12日、茨城県つくば市天王台の同大で他殺体で発見された事件は、間もなく時効(15年)まで1年と…