拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

2000-01-01から1年間の記事一覧

康夫ちゃんネタ(3)

田中康夫さんが長野県知事になった。彼には「あれをやれ、これをやれ」と期待するのはやめて、「あれもやらない、これもやらない」ことを期待しよう。これまでやってきたことがダメだったのだから、やらないことこそが「革新」である。*1 ところで、今月号の…

Pretzel Logic

今パソコン用デスクにおいたソニーのミニコンポから流れている音楽は、これも毎度おなじみのSteely Dan, Pretzel Logic (1974)。Pretzel Logicアーティスト: Steely Dan出版社/メーカー: Mca発売日: 1999/05/11メディア: CD クリック: 3回この商品を含むブロ…

康夫ちゃん出馬(2)

ちょっと古いが、いま手元に9月11日付けの『日刊スポーツ』がある。全国初の「独身知事」を目指す田中康夫さんはこんなことをおっしゃっている。 ――同じ作家で一橋大の先輩の石原慎太郎知事が「勝つと思う」をエールを送っている。 田中氏: 大変ありがたく…

康夫ちゃん出馬

久しぶりの更新。朝日新聞では『なんとなく、クリスタル』で有名なと紹介されていたが、今じゃ「東京PG日記」の著者、あるいは「平成のアンガジュマン」(とか慶応で言っているそうだが)で有名な、としたほうがいいであろう例の田中康夫、彼が長野の知事選…

暑い

午後の気温が33度以上、講義中も汗だらだら、なんとかならんかなと思っていると、午後3時過ぎより夕立が猛烈に降る。今、何度目か忘れたが、雨が小止みになり、研究室の窓から二重の虹が見える.十勝平野にかかる虹というのもなかなかきれいなものだ。しかし…

《北海道》ネタを勉強していたんだなあ

まだ筑波で大学院生をやっているころ、清里で夏合宿をやっていた。もうだいぶ前だと思うが、ロマン派についての新しい研究を読もうということで、『Romanticism (Longman Critical Readers)』をテキストにしたことがある(ちなみにこれは大変優れた批評の教…

Art & Nature

北海道に戻ってきてもうすぐ10ヶ月。けっこういろんなところに行ったりして、さすがに広々とした風景に心もなごむ。というのは本当なのだけれど、しかしたとえば音更町でとった写真(近日中にアップ予定)、緑の丘陵に林が点在し、空は抜けるような青空と、…

札幌交響楽団

リサーチや書籍購入のため札幌に出ることが多い。ついでにキタラホールに立ち寄り、何かやっていれば聴いていく。あのホールの音を聴くだけでも結構満足できる。 先週金曜日は札幌交響楽団(札饗)の定期演奏会だった。バルトークのピアノ協奏曲はピアノの打…

私たちの生きている時代

私たちはどのような時代に生きているのか作者: 辺見庸,高橋哲哉出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2000/02/04メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (5件) を見る 高橋:シモーヌ・ヴェイユは――彼女は工場労働やスペイン市民戦争など、現場に…

空想の森映画祭

日曜日、友人の車で「空想の森映画祭」なるイベントに行ってきた。新得町新内といっても分からない人が多いだろうが、十勝側から狩勝峠を登る直前、サホロ・リゾートの直下である。開拓の里である。この新内の開拓農家の井上さんの倉庫を「豊之進劇場」とし…

『文学』5/6月号(岩波書店) 特集=いま英文学とはなにか といったって、「かつて英文学とはなんだったのか」をきちんとやっていないんだから、こういう特集をくんだってたかが知れている。とはいえ、富山論文は、過去30年間の日本の英文学研究なるも…

クマソタケルの末裔作者: 小桧山博出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1989/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る「野性よ、疲弊した文明を撃て――」とカバーに書いてあるが、その通りの小説。十勝毎日新聞に小説を連載している立松和平さんの作…

〈北海道〉

先週の水曜日は「開学記念日」だったので全学休み。月火は授業がないので休暇をとり、四日間ほど札幌でリサーチをしてきた。後期開講の「表象文化論」のネタを仕込むためである。 今年は「メディアにおける北海道表象」を取り上げる。北海道といえば「広い」…

ブラス!

授業で使えないかというスケベ根性丸出しで、このところヴィデオをかなりみている。これはみた人も結構いるだろうBrassed Off!(邦題)『ブラス!』。ブラス! [DVD]出版社/メーカー: アミューズ・ビデオ発売日: 2007/05/25メディア: DVD購入: 1人 クリック: …

リーフェンシュタールとアリ

Olympia 1: Festival of the Nation [VHS] [Import]出版社/メーカー: Homevision発売日: 2000/06/20メディア: VHSこの商品を含むブログ (1件) を見るWhen We Were Kings [VHS]出版社/メーカー: Polygram USA Video発売日: 1997/11/18メディア: VHSこの商品を…

スティーリー・ダンの東京公演に行ってきました。スケジュール的には相当無理があったけれども、行ってよかった、満足して帰ってきました。詳しいレポートはここで読めますので、僕は書きません。 ただ、ギターのジョン・ヘリントン(Jon Herington)に感心し…

英語教師夏目金之助

英語教師 夏目漱石 (新潮選書)作者: 川島幸希出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/04/01メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 113回この商品を含むブログ (22件) を見るタイトルが気になっていたので買った。特に目新しい資料があるわけではないが、それな…

古本屋

札幌のすすきのにあるデパート(昔は松坂屋だったけれど、今はなんていったけ)の向かい、東急インの向かいと言った方がいいだろうか、ともあれそんな場所に石川書店(だったと思う)という古本屋がある。先日、翻訳の仕事を進めるために札幌で調べものをし…

Stevie Wonder, Talking Book (1972)TALKING BOOKアーティスト: STEVIE WONDER出版社/メーカー: MOTOW発売日: 2000/03/15メディア: CD購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (50件) を見るあらためてじっくり聴いて、うーんと唸る。 この作品を最初…

ダンは結局全部よいのです

Steely Dan, Pretzel Logic (1974)とAlive in America (1995)。Pretzel Logicアーティスト: Steely Dan出版社/メーカー: Mca発売日: 1999/05/11メディア: CD クリック: 3回この商品を含むブログ (18件) を見るAlive in Americaアーティスト: Steely Dan出版…

石原慎太郎さん

新入生合宿研修から帰ってきた。消耗。 「三国人」がお嫌いな石原”太陽の季節”慎太郎東京都知事を支持するという趣旨の電話が、反対するという電話よりはるかに多かったそうな。保守系団体がここぞとばかりに組織を上げて攻勢をかけているのだろうか。それと…

専門英語講読

助手あがりのちんぴらなのに「専門英語購読」なる授業を任せられ、その難しさにいまさらではあるが呻吟している。 リーディングの指導というとライティングやスピーキングの指導と比べて簡単だと思っておられる先生方が多いような気がします。けれども、実は…

戦時下の文学

木村一信編『戦時下の文学――拡大する戦争空間 文学史を読みかえる④』(インパクト出版会、2000年)が畜大生協に届く。例によってパラパラめくる。と、「元皇国少年櫻本富雄に訊く」(聞き手:吉川麻里)という文章が目に入ったので読んでみる。戦時下の文学―…

「昭和の日」

「爺狡」が4月29日の「みどりの日」を「昭和の日」に変えることを画策しているらしい。日清戦争に始まる日本のアジア侵略の結実としての15年戦争、その責任を果たさずうやむやにしてきた「昭和」という長い時代について考える日にしよう――というわけではない…

河盛さんのこと

フランス文学者の河盛好蔵さんが亡くなった。97歳というから大往生である。 僕は英文学専攻なのだけれど、河盛さんの名前には注意している。コンラッド『闇の奥』について論文を書いた時、アンドレ・ジッド『コンゴ紀行』についても触れたが、この紀行文の翻…

おめでとう

土曜日は名古屋で弟の結婚式に出席、司会をさせられかなり気疲れ、しかし無事に終了し、ほっと一安心。仁、紀巳子さん、どうぞお幸せに!今の気分は'Good Times, Bad Times' (Led Zeppelin)というところ。 日曜日は名古屋ボストン美術館で「岡倉天心展」を見…

Can't Buy A Thrill

3月の雪。名古屋に行けるだろうか。 最近はSteely Danばかり聴いているのだけれど、今週は、むかーし聴いたあと、ほったらかしていたCan't Buy A Thrill (1972)のCDがひっきりなしに回転している。フェイゲン&ベッカーによるデジタルリマスター版なので、最…

Martin Amis, 'State of England'. ロンドンのクラブの用心棒、Big Mal。奥さんはアジア系、周囲にもアジア系移民が多い。北米中産階級都市住民の目から見るとちょっと奇妙なロンドン人Big Malの生活記録、すなわち「イングランドの現状」というわけだ。しか…

ビタミン剤の大量摂取とアルコール消毒のおかげで、今朝になってのどの痛みがだいぶおさまった。今日一日おとなしくしていれば大丈夫だろう。'What A Shame About Me'Two Against Natureの二曲目。作家志望の男が(たぶん)別れた女に「私、ハリウッドではう…

とうとう風邪をひいてしまった。熱はそれほどないようだが、のどが猛烈に痛い。つばを飲み込めない。頭もボーっとしている。仕方がないので、INA氏のアドヴァイスどおり、熱いうどんを食べ、蜜柑・・・がなかったので、そこらにころがっていたビタミン剤を飲…