拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

2001-03-01から1ヶ月間の記事一覧

文献学萌え

小野茂『フィロロジスト――言葉・歴史・テクスト』(南雲堂、2000年)の212ページ、1930年にハイデルベルク大学の初代英語英文学教授であったJohannes Hoops (1865-1949)を訪ねたとあり、その際Hoopsが元来植物学を志していて学位論文、第二の論文も植物に関す…

読書録

亀山健吉『言葉と世界――ヴィルヘルム・フォン・フンボルト研究』(法政大学出版局、2000年)とピエール・ガスカール、沖田吉穂訳『探検博物学者フンボルト』(白水社、1990年)読了。後者はヴィルヘルムの実弟アレクサンダーの伝記。比較言語学と博物学をそ…

札幌で本を買いますた

週末は札幌の紀伊国屋、丸善、旭屋書店で本を購入。 太田好信『民族誌的近代への介入』(人文書院、2001年)と古谷嘉章『異種混淆の近代と人類学』(人文書院、2001年)は、人文書院の「叢書 文化研究」という新シリーズの第一巻と第ニ巻。九大のパワー全開…

読書録

ペーター・スローターダイク(仲正昌樹編訳)『「人間園」の規則――ハイデッガーの『ヒューマニズム書簡』に対する返書』(御茶の水書房、2000年)、〈金髪碧眼の野獣〉との関係があるハイデガーのヒューマニズムを問い直す試み。大学院の授業で使えるか。 小…

読書録

船橋洋一『あえて英語公用語論』(文春新書、2000年)、「日本は今世紀も経済大国であるべき」という前提がある本。 鄭讃容(チョン チャンヨン)『英語は絶対、勉強するな!』(サンマーク出版、2001年)、最初の部分をざっと読んだだけだと國弘正雄の主張…

Katy Lied

Steely Dan, Katy Lied [digitally remastered version], 1999が届く。Katy Liedアーティスト: STEELY DAN出版社/メーカー: POLYG発売日: 2000/03/27メディア: CD クリック: 5回この商品を含むブログ (14件) を見る僕のケチなミニコンじゃこれまでのCDとは対…

マリノフスキー

Bronislaw Malinowski, Argonauts of the Western Pacific(1922; Waveland Press, 1984)が届く。中島敦、スティーヴンソン、そしてクリフォードを読むんだから、買っておいた。Margaret Drabble, Ed. The Oxford Companion to English Literature (Oxford UP…

読書録

The Works of R. L. Stevenson, "Tushitala Edition"。中島敦が『光と風と夢』を書くとき使ったやつ。Barnes & NoblesのOut of Print Booksで探していたら、全35巻で298弗のオファーがあったので購入。到着は来月か。送料を含めても307弗。31000円強は激安。…

宮台さん&リカちゃん先生

少年たちはなぜ人を殺すのか―気鋭の社会学者と精神科医が相次ぐ少年事件の深層に迫る! 対談集作者: 宮台真司,香山リカ出版社/メーカー: 創出版発売日: 2001/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (9件) を見る宮台が北海道出身の…

『地獄への道はアホな正義で埋まっとる』

宮崎学『地獄への道はアホな正義で埋まっとる』(太田出版、1999年)。〈中坊公平〉についての基本文献だと思うが、著者の"megalomaniac"ぶりがちょっと目立つ。

True History of The Kelly Gang

Peter Carey, True History of The Kelly Gang (Faber, 2001)について、TLS (Jan.5, 2001)の書評(Peter Porter)はわりと批判的で、反イングランド闘争の闘士としての"Irish" Kellyを強調する(やはりアイリッシュ係の)ケアリーは、なぜ今、アングロ・サクソ…

岩田さんの中島論

大学の仕事も一段落。今週いっぱいはスティーブンソンと中島敦を集中して読む。前者の書簡集と中島の『光と風と夢』との対応関係を綿密に調査したのが、中島の親友にして小樽高等商業学校(今の小樽商大の英語教師だった岩田一男。彼の仕事のおかげで、僕の…

拓殖大学

某中曽根氏、某村上元参議院議員。二人を結ぶのは「拓殖」。前者は拓大設立に深い関係(なんてもんじゃない)があるし、後者は拓大応援団長だった。「拓銀」が消えたあとは「拓大」なのか?(意味不明だ)

続・『東京人類学雑誌』

マジで僕はボケているのかもしれない。 昨日『東京人類学雑誌』については「私は筑波にいる時にすでにこの雑誌にはだいたい目を通していて」云々と言っていたが、前言撤回する。岡倉の方言調査方法論文が掲載された号のわずか二号あとの『人類学雑誌』に「東…

『東京人類学雑誌』

十勝では三月にドカ雪が降るとよく言われる。そのとおり、今日は猛烈に雪が降っている。温泉にでも行こうかと思っていたのだが、面倒になってきたな。 結局「岡倉論文」はまぼろしだった。畜大図書館にあったのは『東京人類学雑誌』で、これは東京帝大の坪井…

「済州島紀行」

岡倉由三郎の仕事について紀要論文を書いた。多分4月には活字になるだろう。このHPでも読めるようにしたい。で、この論文を書くときどうしても見たかった資料が、若き日の岡倉が書いた「東洋言語学」についての論文だった。これ、国会図書館に行くしかないか…