拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧

中野敏男『大塚久雄と丸山真男−−動員、主体、戦争責任』青土社、2001年

買ったまま「積読」だったので、ぼちぼち読む。 戦中から戦後一貫して、大塚&丸山が、国民を「自由な主体」として「動員」する志向を持っていたことを明らかにして、これを批判するために(慎重な手続きを踏んで)「個人化のポテンシャル」を語るこの本の3…

筑波大学文化批評研究会編『〈翻訳〉の圏域』(2004年)

600頁近い、多様な日本語の書き手の論集は、やはり読み応えがありました(市販はやはり難しいか・・・)。 いろいろ面白い論文がありますが、私的には岩尾龍太郎「ヤクザン・ロック・ロビンソンーー十八世紀英国のイスラム・インパクト」(439−54頁…

Edward. W. Said, Humanism and Democratic Criticism (forthcoming)

これは必読ですね。_Beginnigs: Intention and Method_ (1975)と比較して読みたいです。http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/0231122640/qid=1082129496/sr=1-1/ref=sr_1_1_xs_stripbooks_i1_xgl14/102-8223378-8409724?v=glance&s=books

松田京子『帝国の視線ーー博覧会と異文化表象』(吉川弘文館、2003年)

西欧に見られると同時に、アジアを見る存在として立ち上がった「日本」の成立を、知識人の言説ではなく、第五回内国勧業博覧会を詳細に検討することで、明らかにしようとした試み。記述が丁寧で、「歴史学」というディシプリンの重みを感じました(私はホン…

参考

この本と一緒に読んだら面白いのが、吉原ゆかり「「生蛮」オセロ」(『〈翻訳〉の圏域』筑波大学文化批評研究会、2004年、473−496頁)ではないかと思います。

帰ってきました

先ほど東京から帰ってきました。会議がなくなったので、いま書いています。 発表、シンポとも(ゲストの佐野さんの問題提起のおかげもあって)なかなか盛り上がりました。佐藤清のような人を評価することの難しさも痛感しました。 また、私自身の研究の問題…