拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

読書録

ペーター・スローターダイク仲正昌樹編訳)『「人間園」の規則――ハイデッガーの『ヒューマニズム書簡』に対する返書』(御茶の水書房、2000年)、〈金髪碧眼の野獣〉との関係があるハイデガーヒューマニズムを問い直す試み。大学院の授業で使えるか。
小野茂『フィロロジスト 言葉・歴史・テクスト』(南雲堂、2000年)、市河が留学中(1912-1916)に出会ったドイツのフィロロジストも植物学者であり、市河自身と同じだと思った云々というエピソードが書かれている。考えてみれば、言語学と植物学は要するに「博物学」なのであり、フンボルト兄弟の仕事を参照すれば両者の関係が深いのは当たり前。