拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

私たちの生きている時代

私たちはどのような時代に生きているのか

私たちはどのような時代に生きているのか

高橋:シモーヌ・ヴェイユは――彼女は工場労働やスペイン市民戦争など、現場に体ごと入っていって、そこでものを考えられるかどうか試みた哲学者ですが、完全に疲労困憊して何一つ自分の思うままにならない状況では、人間は思考できないと言うんですね。逆に、すべてが思い通りになる状況でもじつは人間は思考できない。つまり他者との間のザラザラした摩擦感あるつき合いっていうか、関係のないところでは、思考そのものができないんだと。いまの日本社会では、何でも手に入るという幻想と、情報過剰による疲労困憊との両極端で、ものが考えられなくなっているんじゃないでしょうか。

「情報過剰による疲労困憊」の特効薬。テレビの電源を抜く。ためしに一週間テレビを押入れにしまうか、コンセントをテーピングしてみるべし。もうひまでひまでどうしようもなくなって、本を読み勉強するのが楽しくてしょうがなくなること間違いなし。*1