拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

読めばわかる

ので、読むべし。正直、勉強になった。特に第二部。恥ずかしながら、私の中のいわゆる「バルカン」の知識は、ソンタグ・柄谷・浅田の対談を訳した1995年からあまり深化していなかったので。
おっと思ったのは、(1)サブタイトル「パレスチナセルビア紀行」。四方田さん、イスラエルに行ったんじゃなかったっけ?第一部のタイトルが「イスラエルパレスチナ」というのは、これはサイードのエッセイを踏襲しているとして、表紙のサブタイトルが「パレスチナ」というのは、なかなかだなあ。
(2)著者紹介で「2004年に文化庁文化交流使としてイスラエルセルビア・モンテネグロに派遣された」とあるが、どうりで日本大使館がどうたらこうたらとか出てくるわけだ。で、イスラエルはテルアヴィブに客員教授として派遣されて、書いた紀行文のタイトルが「パレスチナセルビア紀行」とは、うむ、やはり素晴らしい。
それにしても、この派遣事業、どういう事業なんだろう?