拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

佐藤卓己編『ヒトラーの呪縛』(飛鳥新社、2000年)

情報量が多くてざっと読んだだけだが、かなり笑わせてもらった。
飛鳥新社から出ているというところも泣き笑い。)
(1)収容所陵辱モノというジャンルの映画があるようで、それらがビデオ屋で借りることができること、それらについて担当者が一生懸命(簡単な)あらすじを書いていること。全部見たんだろうか。
(2)ナチ軍装ヲタの間ではヒムラーがトップの人気で、ヒトラーは嫌われていること。
(3)文献リスト⑦トンデモ出版物リストの「雑誌」のところに
『ムー』(学習研究社)ナチズム特集・・・
と、これはまあトンデモ雑誌だからいいのだが、その少しあとに

『地球ロマン』(絃英社)復刊4号1977 四方田犬彦ヒトラーと北方の神々」
『地球ロマン』(絃英社)復刊6号1977 四方田犬彦「総統は言った、意志の科学を!」

どう反応したらいいのか(笑)

ちょっと残念だったのは、ナチカルチャーのポップ化(ナチコスプレ、ロリ、ロック、ムッソリーニ救出のネタ化等々)ということでは鴨川つばめ『マカロニ』はその最たるモノだと思っていたのだが、どうも小林源文望月三起也松本零士等々とは比較の対象にならないほど小物のようで、文献リストにも無かったこと。石森章太郎『009』の「ノイエ・ナチス」編などというマニアックなものがリストアップされているのになあ。
執筆者が1973〜4年生まれの人たちが多いから、年代的なものかな?