拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

「地獄」(ヂグク)を観て欝になりました・・・

昨夜、NHK-BS1で表題の番組を観ていた。
http://blog.so-net.ne.jp/kayophils/2005-08-03-4
沖縄県民にひどいことをやった日本兵がいたのは誰でも知っている。
で、昨晩の番組は、日本兵もひどい目にあったのだとアピールするかのように、北海道は旭川の部隊の生き残りの方々の悲惨な体験を映像化していた。例えば、197人中、故郷に帰れたのは3人とか。無茶苦茶である。
ここで、うーんと考えてしまったのは、沖縄県民の恨みを買ったであろう日本兵と、ひどい目にあった北海道の兵隊との関係が、深くつっこまれていなかったことだ。旭川の開拓農民の子弟だったのであろうおじいさんたちの体験はもう悲惨である。が、彼らが1945年に沖縄県民に対して何を感じたのか、何を行ったのか、それは番組では(少なくとも詳しくは)ふれられなかったのである。
私はおそらく取材を受けた志ある人たちや制作スタッフに無理な注文をしているのだろう。だが、結局一番ひどい目にあったのは、あるいはこれからもひどい目にあう可能性が高いのは、おそらく日本の辺境の庶民なのだということを、私を含めた戦後生まれの私たちの腹の底に刻み込むためには、あえてこの「関係」を掘り下げてもらいたかった。
ルポ等々はある。が、TV番組で流して欲しい。
もうあまり時間はないのだから。
で、また録画していないよ。何やってんだ自分。