拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

憧れと諦め

ジャンヌ・ダルク―歴史を生き続ける「聖女」 (岩波新書)

ジャンヌ・ダルク―歴史を生き続ける「聖女」 (岩波新書)

ジャンヌ・ダルクの処刑裁判&名誉回復裁判記録を邦訳した研究者の入門書、だが、お手軽入門書モドキではない。
この人の学問はラテン語&中世フランス語を読めることが前提の実証で、むろん勉強になるのだが、例えば「アナール学派」という言葉なんかは本当に最後の箇所にちょこっと出てくるだけ。「アナール学派」以降の動向を無視しているんじゃなくて、実証をがっちりやって来ているからやろうとおもえばいつでも対応できるわけで、いい意味での余裕があるんだな。で、こういうテキストを悠々としかしゴリゴリ読むというゼミが成立していた時代があったんだよな。
というわけで、タイトルはこんなんなりました。