スローヒストリー
オビの惹句より。
昭和の戦争の時代に遺された本から、伏流水のような言葉と記憶を書きとどめること。「不戦六十年」を過ぎたいま、この国の自由と「言葉のちから」を問う。
- 作者: 長田弘
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2006/10/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (3件) を見る
あと、本が本であることへの驚きの言葉は、よい。
本としてのありようが、その本の読み方を問う。あるいは、本の読み方をゆたかにも、また貧しくも変えてゆく。本は、そこにあるか、ないか、それだけです。ただそれだけにすぎないのに、ただそれだけのなかに、一冊の本のすべてがあるという本のあり方の、何でもない不思議。本というのは本のあり方のことであり、本は本のあり方そのものがメッセージなのだということです。(184)
本の表紙、書き込み、解説、裏表紙、汚れ、日付・・・という細部、「本のあり方」すべてをスローに読み込むこの人の仕事を、これまで知らなかったのは、ひどい怠慢であった。
というわけで、読了。筑波の図書館に入っていないモノをいろいろ買い込む。
- 作者: 長田弘
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1999/10/02
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (5件) を見る