拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

ガチンコ対決

今年の授業は『闇の奥』をやるつもりで、今、以下の二冊を再読している。コンラッド者なら必読ですね。

『闇の奥』の奥―コンラッド/植民地主義/アフリカの重荷

『闇の奥』の奥―コンラッド/植民地主義/アフリカの重荷

コンラッド 人と文学 (世界の作家)

コンラッド 人と文学 (世界の作家)

いやあ、あらためてこの二冊を同じ土俵にあげると、マジでガチの戦いになりますな。私は、両者が出そろったあとに授業をできる者の特権を味わっております。
前者はコンラッドさん&「西洋」「文学」(研究)を真摯に批判し、後者は(ブラック)ユーモア作家としてのコンラッドさんと「文学」「美学」を(精緻なテクストの読みをひけらかさずに)擁護する。──ひとまずこういう対立構図を煽っておいて、しかし授業では両者の立場を丁寧に読み解いていきたい。