拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

英文学でもこういうアンソロジー欲しいな

京都の日比さんからご恵贈いただきました。

文学で考える〈日本〉とは何か

文学で考える〈日本〉とは何か

中島敦さんの「マリヤン」は、中村和恵さんのエッセイと一緒にして、〈日本〉について考える授業で扱うことがある定番テキストなのだが、他にも定番になりそうなテキストを採録、解説と設問もつけた、とても便利な教科書です。実は読んだことがない作品も多いので、私自身が読んでおもしろいということもあります。
収録作品は以下の通り。

森鴎外『普請中』
国木田独歩『武蔵野』
太宰治『十二月八日』
中島敦『マリヤン』
牛島春子『祝といふ男』
金鐘漢『幼年、辻詩 海、合唱について、くらいまつくす』
野坂昭之『火垂るの墓
小島信夫アメリカン・スクール』
目取真俊『水滴』
鳩沢佐美夫『証しの空文』
リービ英雄『仲間』
伊藤比呂美『母に連れられて荒れ地に住み着く』

オススメです。
英文学でこういうアンソロジーをつくって〈日本〉を問い直す、というのができないだろうかと夢想したりしています。