拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

まだ師走ではないのだが

朝から晩まで忙しいのー。
10月21日〜10月23日。
いろいろあったような気もするのだが、もうクリアな記憶がない。N先生退官記念論集の原稿はまだ半分しかできていない。
10月24日。
青柳悦子さんの博士論文、「文学と範例性――デリダの文学観と『千夜一夜』の現代性」の公開審査会に、副査として参加。文学理論担当で・・・という理由よりは、まあプルーフリーディング係ということで。
デリダ(さん)がこんなにわかっていいのかしら?」という副査がいらっしゃったが、同意。独個性と一般性/普遍性の「同立」*1=範例性(エグザンプラリテ)でデリダさんが読めちゃうというのが凄い。本がでれば、これは定番のデリダさん再入門+beyondになるであろう。
二時間の予定が三時間に延長、しかも全員ガチの公聴会は充実したものでした。
10月25日。
疲労。院の授業でラシーヌさん(『フェードル』)とモリエールさん(『タルチュフ』)の翻訳を読み、適当に喋る。ラシーヌさんのテクストは「美しい」とは院生の声。というかシェイクスピアさんは本当に混沌です、というのを腹の底から実感。

*1:止揚ではない、といのがミソ。このあたりの議論はたとえばジェイムソンさんもやっているわけなのだが、やっぱりあの人は弁証法だと思う。青柳さんはそこにはいかない。これ大事。