拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

サイードさん読書

Edward. W. Said, "Conrad, Nostromo: Record and Reality" (1965)は彼のデビュー論文だが(1964年の博論の次に書いたもの)、最初から「歴史」の問題を考えていることが明らかである。ただ、歴史は「人間」が作ったもの、ヴィーコさんに言わせれば"gentile"なものであることは譲らないのであった。もっとも本格的なヴィーコさん論はこの2年後、1967年にならないと活字にならないのである。