拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

Mon, Jul 26

ニホン英語は世界で通じる (平凡社新書)

ニホン英語は世界で通じる (平凡社新書)

ことばは本来、「実用性」と「芸術性」の両面を持っており、そのほとんどは実用性を基とする。ところが日本の一万人といわれる大学英語教師のほとんどは、英米文学、英文法ということばの芸術、規則の世界に住んでいて、国際社会の中で英語が現在どのような形で使われているかだけでなく、世界英語の変種の存在さえ知らない。そしてその教え子たちが英語教師になるという悪循環の中にいる。(58頁)

世界のコミュニケーションで幅をきかしている英語について、「英語帝国主義」という名の論争がある。英語を第一言語として使用する英米人をはじめ英語国民は、言語的には何の苦労もなく国際社会の中で生き延びることができるが、反面、今まで本書で述べてきたように、英語を第一言語としない日本のような国民にとっては、不利であるというのだ。私たちにとって確かにうなずける面が多々ある。
しかし、たとえはよくないかもしれないが、学校の校門の前に住んでいる子どももいれば、遠くから一時間もかけて通う子どももいる。校門の前に住んでいる子どもは通学が一番楽で、幸せかもしれない。とはいえそれを不平等というわけにはゆかないだろう。はじめから家をそこに選んで建てたわけでもなく、結果としてそうなったことを認めなくてはいけない。
 現在の共通語としての英語の世界の中で、英語国民や英語推進者たちを指して、英語帝国主義者呼ばわりする人もいるが、それはちょうど校門の子を羨んだりいじめたりするようなもの。それよりはむしろみんなで、遠くから通っている子らのことを考えてあげよう。あるいは自分で自転車通学するもよし、交通網を整備するのもいい。こうしてお互い助けあう、それこそが国際化というものだ。(133−4頁)

  • 14:28  プロフィール写真が復活していれば、台湾高雄市の夜店で「マダーチンチン」をやっている私の写真が写っているはずのテスト。
  • 08:51  【原始の神社をもとめて―日本・琉球済州島 (平凡社新書)】を読んだ本に追加 http://book.akahoshitakuya.com/b/4582854885 #bookmeter
  • 08:04  @drydeniana 激務乙でございます。が、あともう少しで本格的な夏休み、でしょうか。つくばは7〜8月が休み。私はもう半分近く終わってしまいました…
  • 08:02  【業務メモ】Terry Eagleton, _Criticism and Ideology_、高田訳を図情図書館で借りる。
  • 08:00  【業務メモ】Raymond Williams, 'Base and Superstructure in Marxist Cultural Analysis'には邦訳があったかどうか。
  • 07:58  アサカツだーん。Vさんは「ないものねだりするなゴルア」と吠えている。
  • 06:17  おはようございます。昨晩の豪雨は去り、強烈な日差し・・・ではなく、厚い雲が覆っているつくばの朝です。これから久しぶりのアサカツを決行。

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