拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

大学院を目指す人へ

このHPは「大学院を目指す人」にとって、一読の価値があると思う。

http://www.nanzan-u.ac.jp/~urakami/in.html

自分自身のことを考えてみると・・・なんだろうな、よくわからないが、20代の半ばには、「研究者」になれるという予感はあった。ただし、この「予感」は、やはり今考えると、相当な努力に裏打ちされていたとは思う。例えば、小樽商大にいるときは、一人でアウエルバッハ『ミメーシス』を読んでいたので、ゼミでは浮いていた。筑波大の修士課程から博士課程に移るとき、試験の前には、教官の論文を20年分読み、試験問題の分析をやるのは当たり前、フランス語はカミュ『シジュフォスの神話』をかなり暗記するくらいはやった。博士課程に入ってからは、自分の20代を全て英文学に捧げることになった。テレビを見ていても、飯を食っているときでも、論文のテーマについて考えていたと思う。

でも、努力だけではどうにもならないとも強く感じる。例えば、私は学振(DC2)が無ければ留学はできなかったと思う。また、現在の職場も、たまたまネットで公募を見つけて応募したのであって、誰かに紹介されたのでもない(ちなみに帯広に決まるまでは13連敗だった)。「研究人生」を送ることがひとまずできているという意味においては、私はラッキーだったと断言できる。