拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

アマール、政治に目覚める

アマール少年の妄想(や独立党シンパたちとのずれ)なんかは読んでいてなかなかおもしろい。
なぜおもしろいかと考えるに、例えばポンテコルボ監督『アルジェの戦い』の主人公アリ・ラ・ポワンが活動家になってゆく様はさすがにガチな左翼の教条主義で、繰り返し観ると飽きてしまうのだが、『蜘蛛の家』ではボウルズなりにアマールの妄想をじっくり書き込んでいるのが感じ取れるので、十分に楽しめる。ボウルズの妄想だとしても、あり得ると思わせる妄想だ。ところで、バロウズというキャラ、いらないんじゃないかな