拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

『英語青年』掲載の書評

編集部から7月号の見本が届きました。山崎弘行さんによる拙著の書評があるからということです。(T編集長に感謝!)
わずか202ページの拙著を「読みごたえのある一冊である」(49頁)と評価してくれているのは本当にありがたいことです。
ただし、山崎さんが拙著に「「侵略」と「植民地主義」という帝国日本の「負の遺産」を自明のこととして批判することに惰性的に政治的正しさを認めてしまう戦後日本の風潮を疑う勇気」(49頁)を「密かに期待」されていたという箇所については、(1)拙著第4章と第5章の中野論と中島論で、私はもう相当に「勇気」というか「蛮勇」をふるっているような気もしているということ、そして(2)これ以上に「勇気」をふるって議論をするのは私にはまだはやいと感じているということをメモしておきたい。
つまり、拙著で省いた「私」の問題(を「拓殖のあと」へと接続していく作業)をやらないと、単に「勇気」ある発言になってしまうと思うのだ。