拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

新しい比較文学

3学期の火曜2限は『ある学問の死 惑星的思考と新しい比較文学』を丁寧に講読するってことにしたのですが、いやーおもしろいですね。マリーズ・コンデさんの『エレマコノン』の仏語原典と英訳の違いに、19世紀のアフリカにおける英仏の知の政治学が反復されていることを論じる26〜32頁あたりは、拙著第4章と似ている。というか、スピヴァクさんはこのネタをずいぶん前からやっているはずなので、私のネタの方が彼女のネタに似ているというべきか。ともあれ、私のやっていることは、どうやら「新しい比較文学」ということになるらしいのだ。