拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

『赤と黒』にしようか・・・

12月16日。
今週の院の授業は『ミメーシス』18章、スタンダールさん、バルザックさん、そしてフロベールさんという最強3人組を分析した章なのだが、スケジュールの都合で年明けにまでまたがるので、年末年始の宿題に以下の本を追加することに。

赤と黒 (上) (光文社古典新訳文庫 Aス 1-1)

赤と黒 (上) (光文社古典新訳文庫 Aス 1-1)

赤と黒(下) (光文社古典新訳文庫)

赤と黒(下) (光文社古典新訳文庫)

おお、野崎さんの新訳が出ているな。これで読もう。
Le rouge et le noir

Le rouge et le noir

原文はFlammarionでいいかー。しかし昨日注文したばかりでまだ届かないので、図書館にある懐かしい黄色のGarnier版で最初の1頁を。
"Put thousands together / Less bad, / But the cage less gay." (Hobbes)ということで、小人悪を為す籠、地方都市Verrièresの話が始まる。ふむふむdepuis la chute de Napolèonか、まだこの皇帝の記憶は生々しいのだな。などと冷やかしていると、最後にest aussi bête dans les petites villes de France qu'aux Étas-Unis d'Amérique.で第一章終わりか、そういえば『マノン・レスコー』も最後はアメリカ植民地で終わるんだったな、で注17を見るのだが、スタンダールさんがこの小説の他でもアメリカに言及しているよ!としか書いておらず、この「アメリカ」という記号の意味はわからず。万国のスタンダールさんヲタによってとっくに解明されていることとは思うのだが、俄然興味が。