拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

オリエンテーションな日々@筑波

このブログを除いてくださっている方々は、タイトル通りの時期なのですね。私もそうです。あちこちでばたばたしております。
というか、科研の報告書の締めry
4月6日。
札幌より羽田、そして茗荷谷へ。
大塚英文学会@茗荷谷
私は『他者の自伝 ――ポストコロニアル文学を読む』について20分ほどしゃべる。
研究者個人の倫理感にのみ依拠するのではなく、例えばテクストの「わたし」と読者の「わたしたち」の「隠微な葛藤」(中井さんの言葉)に、個人の倫理を超えるというか補完する可能性を見いだす、というのがこの重厚かつ熱烈な書の肝なのでしょうが*1、同時に何故か「北海道新聞」経由の大澤真幸さんエッセイ経由で『無能な者たちの共同体』とまだ秘密のネタ(小説)を対置させてみたい、云々。
4月7日。
昨年度の科研実績報告書、作成。H21年以降の次の科研のことも考え、事情通のHさんなどに相談したりする。
蝦夷地のAさんから以下の本をお恵みいただく・・・が、密林書房で画像がでませんね。
高橋和久・橋本槇矩編『キプリング インド傑作編』(鳳書房
4月8日。
院のオリエンテーション。韓国のJさん、がんばってください。研究生はインドからのRさんBさん。先輩たちに続け!韓国のLさん、書く能力をブラッシュアップして次のステップ目指してがんばってください。
夕方、院生とのミーティング。これまでここでは書いてこなかったのだが、筑波大の人文研究において非常に厳しい状況をもたらすであろう、中央図書館耐震補強改修にともなう旧教育大図書の利用制限について、いよいよこちらの対策も本格化する。図書館の方々も苦悩の日々だろうが、古書を読むのが仕事のこっちも苦悩。6〜7年前、もし中央図書館がこういうことになっていたら、私は博論を書けなかっただろう。じゃ、今、博論を書こうとしている若い連中は・・・
4月9日。
午前中、急遽試験監督を。研究室にいてよかったー。
試験監督中にこれを読み進める。

文化と抵抗 (ちくま学芸文庫)

文化と抵抗 (ちくま学芸文庫)

訳文がこなれていてイイヨイイヨー。マジで学生さんにオススメ。
会議。中央図書館の件、いろいろ動きがあるようです。決して悪い動きではない。
締め切りギリギリに科研業績報告書&収支決算報告書提出。A木科研の分担者のみなさま、お忙しい中をご協力ありがとうございました。

*1:このあたり、私がしどろもどろなのを見抜いたSさんの言葉を借りております。