拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

白銀週間

私の勤務校は9月から授業開始、初日から授業と論文指導と査読etcに全力投球、「サイードさんの初期論文ひたすら読み」プロジェクトという心の慰めもしばらく放棄せざるを得ず、小笠原界隈の英日文学にも手を出せず、心も体もささくれだってしまったので、先週末からは北海道で過ごしていました。とはいえ、フェリーの中で翻訳もわりとできたし、悪くない休みだったかもしれません。
ヴィスワナタンさんを詳しく読んでいてある意味苦笑してしまうのは、英文学の効用については、まあ考えつきそうな議論はすでに19世紀のインドで盛んに行われていたということ、そしてそれらは子弟を学校に送るインド人の親たちによってあれこれ突っ込みを受けていたということです。ただ、例えばマコーリーさんの英文学擁護テクストが緻密に分析され、細かい議論がなされているわけではないので、そこは不満が残る。とはいえこれは無い物ねだり、この本を手がかりに、アレクサンダー・ダフさん(宣教師)やチャールズ・トラヴェリヤンさん(官僚)のテクストを丁寧に読むという手もあるわけだ。

明日の国立はどうしようか・・・。