拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

『アメリカン・ファシズム』

積ん読しておいた本のなかに三宅昭良『アメリカン・ファシズム――ロングとローズヴェルト』(講談社選書メチエ、1997年)というのがあって、今日ざっと読んでみた。

アメリカン・ファシズム―ロングとローズヴェルト (講談社選書メチエ)

アメリカン・ファシズム―ロングとローズヴェルト (講談社選書メチエ)

面白かったのは、「新批評」の連中、特にクレアンス・ブルックスとロバート・ペン・ウォレンが言及されていたこと。三宅さんによれば、「アメリカン・ファシズム」の親玉とでも言うべきヒューイ・ロングという上院議員がいて、この人はルイジアナ州反ユダヤ主義なきナチズムとでも言うべき独裁をやってしまうのだが、その彼の肝いりで整備拡張されたのがルイジアナ州立大学で、そこに集まったFugitivesたちが「新批評」を始めたというわけ。「新批評」の政治的反動ぶりは常識だけれど、それが「アメリカン・ファシズム」のまさにただ中にあったとはねえ。これ、もっと調べると立派な論文になるな。*1
ところで、三日前眼鏡をかえた。ほぼ十年ぶりである。さすがに一日ほどはモノが小さく見えて困ったけれど、今さっき学校から帰ってくる途中の雪景色の美しいことといったら、ちょっと言葉にならない。目から入ってくる情報が多すぎて、脳がパンクしそうだ。ともあれ、これで自動車学校に通えるぞ。*2
追記。ストーブは復旧しました。ご心配をおかけしました?!

*1:上の日記は今日の早朝に書いた。その後仕事をやって、ようやく家に帰ってきた。明日は大江健三郎『死者の奢り・飼育』(新潮文庫)を精読する予定。とにかく、この人はただ者ではない。くだらんポスコロ論文を読む暇があったら「飼育」を読もう。できれば石原慎太郎太陽の季節』(新潮文庫)と一緒に読もう。[2000年1月21日]

*2:2006年3月、ようやく自動車学校に通うことになった。[2006年3月15日]