『文学部をめぐる病』評
昨日、しばらくぶりに『噂の真相』(2001年11月号)に連載中の井家上隆幸「ジャーナル読書日記」を読んでいたら、高田里惠子『文学部をめぐる病――教養主義・ナチス・旧制高校』(2001年)についてこう書いてあった。
戦前ドイツ語教師たちのドイツ文学受容のさまを、教養主義・ナチス・旧制高校の“三題噺”で炙り出せば〈二流〉の男たちの悔しさ・怨念・悲哀・出世欲・自覚なき体制順応の構造がうかびあがる。うん、西尾幹二はその正嫡子であるかと納得。(p.124)
なるほどなあ。高田さんは「西尾幹二」という固有名は出していないけれど、さもありなん、だ。
- 作者: 高田里惠子
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- 発売日: 2001/06
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