拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

ハルオ・シラネ&鈴木登美『想像された古典−−カノン形成・国民国家・日本文学』新曜社、1999年

さらさらと読んでいる。自分でもこういう博論を書いてしまったので、強い既視感があって、をっ!とひっかかるところがあまりない。あえて言うと鈴木登美論文で、マシュー・アーノルド流の文学(文化)理論が坪内逍遥小説神髄』(1885年)のバックにあるというのは、言われてみれば当たり前だが、そういえば『小説神髄』を精読していなかったなと反省はした。村井紀論文の折口批判は厳しい。