拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

筑波大の図書館はどうなのかな?

今立ち上げ中の旅行日記ブログの方は「国内外の図書館&本屋探訪」がテーマなので(このブログとはだいぶ雰囲気が違います)、それ系の本もボチボチ読もうと思っている。それでこの本を買ってみた。

図書館のある都市(まち)への旅

図書館のある都市(まち)への旅

堀田さんは40代に大学教師に転職するまで公立図書館の司書をやっていた人で、図書館の機能についていろいろ思うところはあったようだ。第一章は、北九州市立中央図書館を中心に、磯崎新さんの「プロセス・プランニング論」の是非を元・現場の司書の立場から考えてゆく紀行文である。
「プロセス・プランニング」とは何か。堀田さんによればこうなる。

「プロセス・プランニング」は「クローズド・プランニング」「オープン・プランニング」を越えるものとして位置づけられようとしていた。
1.「クローズド・プランニング」 代表例 国立国会図書館
2.「オープン・プランニング」 典型 スーパーマーケット
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つくばのバスセンターを知っている人はなんとなくわかるだろうか。
さて、私の興味としては、筑波大学中央図書館はどの「プランニング」に該当するのだろうかということ。この図書館、図書の収集や配置については完全に中央集権的なのだが、完全開架式という点では「オープン」である。ただ、「プロセス」(「モジュラー・プランニング)という言いかえもあった)という感じはしないので、1+2であって磯崎的「プロセス」ではない、ということになるのか。
・・・と、この第一章は結構面白かったのだが、あとはフツウの?図書館紀行文。ちょっと残念であった。