拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

萌え

12月13日。
院ゼミ。『ミメーシス』下巻は17章のドイツ篇。シラーさんとゲーテさんがお題。というか、アウエルバッハさん考えるところの歴史主義についての詳しい説明、といったところで、いつもの詳しいテキスト分析はなし。
アさんの歴史主義は、ジェイムソンさん『政治的無意識』19頁注に引用されているマルクスさん『資本論』第3巻、"socialized men, the associated producers"が"Nature"(=Necessity)をコントロールしうる、ここに(Natureに安易に決定されない)人間の真の自由の領域があり得る、しかしそれは必然性の領域を基礎としなければならない云々の(たぶん柄谷さん以降有名な)箇所とよく似ているよー、という話をしたら、これって最近の批評そっくりですよね等々の意見がでる。もちろんそうなんだが、ここはアさんが構造主義以前の無骨な語彙を使ってアルチュセールさん以降のマルクス主義に近いことを言っているイケテないところ、萌芽的、というよりは本来の「萌え」なところが面白いんじゃよお若いの、と説明したのだが、これって私の趣味なんだろうなあ。
午後。
とうとう私もカゼを引いたようなので、早々に帰宅。これから寝ます。