拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

入江、大原、C・ロセッティ


クリスティーナ・ロセッティ関連の著作を集めている。大原三八雄について「論文」を書くため…いずれ。大原は戦前、広島文理科大学に入学して、ロセッティをはじめとしてイギリスの詩を勉強しており、戦後(1955年)もロセッティの訳詩集を出版、所属機関の紀要論文はほぼ全てロセッティ論であるくらい傾倒していたのだから、私もせめてOUPの一冊本くらい読まないとと思ったのである。そんな文献収集作業の中で、1940年に岩波文庫から『クリスチナ・ロテッティ詩抄』が出ているのがわかったので、これも早速買った。訳者は入江直祐だった。へえと思ったのは、私がこの英文学者の名前を知ったのは、アメリカの詩人・伝記作家ハーマン・ハゲドーン『アメリカに落ちた爆弾』(原著1946年、改訂版1950年)の翻訳者としてであるからである。大原と入江が(戦後は)「広島」「原爆」ばかりか「C・ロセッティ」でもつながるとは予想していなかったのだった。備忘録として書いておく。