拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

教員免許更新講習

昨年は試行、今年が本番。「授業で役に立つ英文学」といわれても*1・・・と逃げないで、がんばる。
というわけで、「異化」と「説得」について考えるため、以下の本などを先週からずっと読んでおりました。

英詩のわかり方

英詩のわかり方

パワポで派手派手しくプレゼンすればいいってもんでもないが、かといって更新講習で訳読スタイルやるわけにもいかん。
他方、阿部さんは、前者で「何もないかもしれないし、何かあるかもしれない、この均衡の上でのみ描かれうる未来」(395頁)と呼ぶことで、「文学的おもしろさとは何か」という問いに答えようとしているわけなのだが、そしてこういう問いに取り組む研究は大好きなのだが(私とはやり方がだいぶ違うが)、これを「教員免許更新講習」のメインに出来るかというと、なかなか厳しい。阿部さんがケンカを売っている(というか売られたケンカを買ったのか)、「文学研究って何がいいの?」的な質問を失礼にもぶつけてくる、甘ったれてはいるがある意味わかりやすい官僚氏が教室にいるということを前提とはできないのだから。
短い時間だと、まだしも「異化」の方がやりやすいか。「異化」がまるっとわかってしまう英詩アンソロジーが容易に入手できるとよいのだが。

そういえば、前の職場にいるときに、「畜生英語」/Animal Englishという教科書でも作るか〜と言っていたのだが、いよいよ教科書作りもやらねばならない時期になってきたのかという予感。

*1:文部科学省からは、「必ずしも「現場」で役立つ云々という授業をする必要はない」という指示は来ている。