拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

総括

昨日O塚論文はやっつけた。本日は書類を書かねばならないが、しかしほぼ業務は終わり。
今年の総括。
(1)8月のサイードシンポ@阪大。サイードの初期論文や書評をバカになって全部読むという作業を敢行、もっとも全部は時間切れで読めなかったが、故国喪失についての省察〈1〉に入っていない論文からの抜粋集を作ったおかげで、これらの論考が日本語になっていない*1and/or論じられていないため、『始まりの現象』がいまだに「難解」だと言われてしまうのだということが、私なりに納得ができた。
(2)『征服のマスク』、あと一章で「荒い訳」は終わり。無論これから訳文と注作成などの細かい第二段階があるのであって、来年前半は仕事の合間を塗っての作業になる。しかし、拙著で「この本の翻訳が出ていないのはおかしい」と啖呵を切ったので、有言実行しなければならぬ。
(3)ジムニー・シエラの購入。趣味の車としかいいようがない。だが、楽しい。

来年は5月のKR大@韓国での招待講演と8月のICLAシンポ(とその前後のKR大との学術交流会)、『征服』完成がメインか。でも小笠原と沖縄の英文学も、ぼちぼちと。というか、科研、当たってください<(_ _)>

みなさま、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

*1:どこかから資金援助を受けて、あるいは自腹切ってもいいから、カーモードさんやヒリス・ミラーさんの書評なども含めた「落ち穂拾い集」的な翻訳を出したいと強く思う。あとJoseph Conrad and the Fiction of Autobiographyの翻訳も。売れないからこれも略