Williams氏の講演で、Friel, _Translations_をしっかり読まなきゃなと思ったわけです
いろいろ時間をやりくりして、金曜日と土曜日のDaniel G. Williamsさん関連のイベントに参加しました。http://ja.scribd.com/doc/197276506/JapanPoster
レイモンド・ウィリアムズの仕事を前提とした今回のイベント、私は土曜日の講演の方が学ぶことが多かったかなと思っています(金曜日のワークショップは、途中で退席せざるを得なかったのと、個人的にはちょっと準備が足りなすぎました)。マイノリティ・ナショナリズムの功罪はあれど、それらを「比較」していくことは、resources for hopeなんじゃないかという話、いろいろ考えさせられました。
私がすぐ思い出したのは、これ↓です。1833年のアイルランドにおける、イングランドによる地名変更のドラマ。
Translations (Faber Paperbacks) (English Edition)
- 作者: Friel Brian
- 出版社/メーカー: Faber & Faber
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もちろんこれはアイルランド/イングランドの芝居なのですが、公演中に(すいません!)wikiさんと会話していたら、Translationsのウェールズ語版があることを知ったのでした。
The play has also been translated into Welsh by Elan Closs Stephens. The Welsh version has visited a number of venues in Wales and was first published by Gwasg Carreg Gwalch, under its Welsh title Torri Gair ("Breaking the Word"), in 1982.
(http://en.wikipedia.org/wiki/Translationsより引用。最終閲覧:2014年1月13日。)
ウェールズ語は全く読めないのですが、Torri Gair は手に入れないといかんな、と。さらに、「トランスレーションズ」の翻訳はこれ。
- 作者: ブライアンフリール,Brian Friel,清水重夫,三神弘子,的場淳子
- 出版社/メーカー: 新水社
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これは、いずれは書きたい「北海道の英米文学」ネタの本に向けての宿題ということになるかなあと思っています。・・・ということをいつぞやも書いた気がするのですが、なかなか仕事は進みません。「売買川走」という柳瀬尚紀訳『フィネガンズ・ウェイク』アイヌ語地名ネタを念頭においた論文を書いたのが2008年。それから5年後の昨年末に、小樽商科大学と戦時中の北方論、そして商大の玉井武の「北海道英文学論」と北方論との絡みについて紀要論文を書きました。Friel論を書けるのはいつの事になるのやら、そして本になるのは…。
北海道万歳の本を書くつもりはありません。ジョイス、ホイットマン、フリールなどの作品を、北海道という場を意識して読んでいた先人たちに習って、私もそれらの作品を読みながら、「来る者拒まず去る者追わず」な北海道の英米文学研究を構想できればなあと思っているわけです。